高齢化と共に求められる看護師の存在

社会の高齢化が進み、近年では65歳以上の人口が3500万人を突破したと報告されています。

そんな高齢者たちは、年と共に身体に色々な不調が出てくるものです。たとえば、骨に異常があるわけでもなく、介護サービスが必要なほどでもないけれど歩きづらい、階段の昇降が怖いなどの変化が出てきて、明らかに体が弱ってくるのです。

高齢者の増加は、こうした人が地域に増えるということであり、各地で在宅医療、介護のための事業所が設立されています。その事業所を立ち上げる際に、看護師の経験を持っている人はとても重宝されます。

なぜ、看護師なのかというと、看護職は医師ほど深い専門的医学知識は必要ないものの、対応できる範囲が広く、かつ全人的ケアが行えるからです。医師不在でもフィジカルアセスメントができるという大きな強みを持っています。

高齢化している日本では、地域に看護職の判断だけでも対応できる健康問題がたくさんあります。健康を看て、護り、適宜介入できる人が地域にいてくれたら住民はとても心強いのです。日本では実働医師約30万人に対し看護職は160万人強であり、潜在看護師を含めて、それらの一部でも地域に目を向けて活動の場を広げて職務を発揮すれば大きな力となります。

このようなことから看護の視点、強みを反映させた事業所を各地にたちあげることが重要だと言われているのです。そうした面でも、今後はさらに看護師の需要が高まっていくことが見込まれます。